PCR検査費用は医療費控除の対象?

令和2年10月23日、国税庁HPの税務上の取扱いに関するFAQに新しい項目がいくつか追加されました。
その項目の一つが「PCR検査費用の医療費控除の適用について」です。
PCR検査費用が医療費控除の対象となるかどうか気になさっている方は多いかと思います。

結論から言うと、医師の判断でPCR検査が必要とされた場合、その費用は医療費控除の対象となりますが、自己の判断でPCR検査を受けた場合、その費用は(陽性であった場合を除き)医療費控除の対象にはなりません。

現状、PCR検査費用については、医師の判断で必要であると認められた場合には公費負担となり、診察料のみ千円程度発生するようです。
この千円程度の診察料についてのみ、医療費控除の計算に入れることができるということです。

医師の判断でなく、自分の判断でPCR検査を受けた場合、自費診療となり、2、3万円程度の負担が発生するようです。残念ながら、この2、3万円程度の費用については、医療費控除の対象にはならないということになります。

医療費控除の対象となる医療費というのは
・医師等による診療や治療のために支払った費用
・治療や療養に必要な医薬品の購入費用
これらのいずれかに該当する必要があります。
(所得税法施行令207条)

自己の判断で受けるPCR検査費用は、「医師等による診療」によって発生したしたものでもなければ、病気の「治療」のために発生したものでもありません。
健康な状態にある人が、感染していないことを明らかにするために受けたPCR検査費用は医療費控除の対象にはならないということです。

ただし、自己の判断で受けるPCR検査費用であっても、その検査の結果が陽性で、その後治療を受けた場合には、そのPCR検査費用については、医療費控除の対象になる旨が記載されています。
(根拠規定は、所得税基本通達73-4)
健康診断や人間ドックの費用と考え方は同じです。
健康診断や人間ドックも検査の後に重大な疾患が発見されて、治療を行った場合のみその検査費用が医療費控除の対象になるという考え方があります。

なお、自費診療のPCR検査費用は、結果が陰性の場合医療費控除の対象にはなりませんが、事業所得の必要経費になる可能性はあります。
例えば、俳優さんなどはPCR検査を受けないと舞台に出演できないようなケースもあるでしょうから。その場合、自費診療のPCR検査費用は事業遂行上必要な経費と認められると思います。

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