文書通信交通滞在費は非課税?

【日割りにすべきという声に違和感】

「文書通信交通滞在費」略して文通費が話題になっています。
国会議員に対して毎月100万円もの金が文通費として支払われているそうです。
新人議員が、たった1日の勤務で100万円の文通費が支払われたことを問題視しました。
それを受けて、文通費は日割りにすべきという声が挙がっています。

私はこの報道を見て、違和感を抱きました。
この文通費というものは、国会議員の経費として支給される性質のもののようです。
「経費精算なのに日割り?なんじゃそりゃ?」と思いました。
勤務した日数に応じて支給するのであれば、それは経費精算ではなくて給与であるはずです。

【使途報告が不要】

文通費は、使途報告をすることは義務付けられていないそうです。
一般の会社であれば、領収書を添付して経費精算するのが普通です。
領収書もいらない、使途報告もいらないというのは経費精算の体をなしていません。
テレビ番組で元議員が「国会議員は冠婚葬祭でたくさん金がかかる」という趣旨の話をしていました。
それは確かにそうなんだろうと思います。
彼は、香典や祝い金は領収書が出ないということを言いたかったのでしょうか。
ですが、使途の報告は可能なはずです。
使途の報告すらなく、100万円をポンと渡して終わりというのであれば、これは経費精算ではなく給与として扱うべきでしょう。

【渡切交際費】

文通費として支給される100万円が実際どのように使われているか知りません。
ただ、元議員が話していたように冠婚葬祭や新年会等に出席した時に使われるのが主だとすると、これは一般の会社で言うところの渡切交際費と同じ性質のものなんだなと思いました。
渡切交際費は税務上、給与として扱われます。
給与として扱われるということは、源泉が発生するということです。
支払う相手が役員であれば役員賞与扱いですから、会社の損金にもなりません。
渡切交際費については国税庁のHPに次の記載があります。

使用者の業務のために使用すべきものとして支給されたものであっても、そのために使用したことの事績が明らかでないもの(いわゆる渡切交際費)については、その支給を受ける者の給与等に該当します

https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/hotei/7/19.htm

【文通費は非課税】

一般の会社で文通費のようなものを支払えば給与扱いになります。
ところが、国会議員の場合は給与扱いにはならないようです。
つまり源泉が発生しないということです。
国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律」の第9条第2項に
「前項の文書通信交通滞在費については、その支給を受ける金額を標準として、租税その他の公課を課することができない。」とあります。
国会議員はなぜ特別扱いなのでしょうか。納得がいきません。

文通費は、第2の給与として認識している国家議員がいるようです。
だからこそ、日割りにすべきなどという話が自然に出てきてしまうのでしょう。
文通費の日割りの話が出てくるということは、それを給与として認識しているということです。
文通費の日割りを法律で定めるのであれば、同時に上記の非課税の規定を抹消すべきだと思います。

国会議員は、年間数千万もの給与をもらっているようです。
所得税は累進課税ですから、高額所得者の税金は高いです。
もし仮に、文通費が給与として扱われると、その多くが税金として持っていかれることになります。
国会議員は納得いかないでしょう。
しかし逆に、国会議員だけ特別待遇なのは多くの国民が納得いかないと思います。
国会議員も我々と同じようにちゃんと税金を払ってほしいです。
文通費の課税の適正化を期待します。

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